森川夢佑斗(Morikawa Muuto)のブログ

株式会社Ginco CEOの森川夢佑斗のブログです。ブロックチェーンや仮想通貨を中心にいろいろと書いています。

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個人的な2つのテーマ ー来たる時代の「通貨」と「銀行」

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2017年に入って、ビットコインをはじめとする暗号通貨(仮想通貨)とその基盤技術と言われるブロックチェーンへの注目は高まっています。自分も同領域に関わってから、長らく日が過ぎていきましたが、今ほど騒がしくなったことはないのではないかなと思っています。最近は、ICOについての話題が盛り上がっていたり、マイニングも大企業の参入で注目されています。もちろん、すでにいくつかのユースケースがでてきてはいますが、ブロックチェーン自体はインフラとしてはまだ未成熟な面も見受けられます。8月に起こったビットコインの分裂騒動などを見ても、まだまだ成長の過程と言えるでしょう。

 

さて話は変わりますが、個人的なテーマとして、ずっと変わらないのは現在の資本主義への違和感です。

もちろん、経済学者でも社会学者でもないので、正しいアプローチかはわかりませんが、システムとしての違和感を感じており是正したいという思いでこれまでビジネスに関わってきました。

 

そんな中でたまたま出会ったのが、ビットコイン、そしてブロックチェーンでした。

 

ブロックチェーンのもつ重要な2つのキーワード

感覚的ではありますが、最初何物でもなかったただの電子データであるビットコインに価値がつき、通貨へと成長していったこと。銀行などの金融機関を通さずにビットコインという資産データをP2Pで移転できること。

この2点に大きな衝撃を得て、自分のテーマへの答えに通ずる何かを感じたのが、自分がこの領域にはまったきっかけです。別に自分は、ブロックチェーンでなくてはいけないわけではないのですが、ブロックチェーンこそこれまで解決し得なかった問題への解を見つける糸口だと強く確信しているのです。

ここではあまり深く踏み入りませんが、簡単に言うとブロックチェーンのもつ重要なキーワードは、「通貨の発行」「非中央集権化(分散化)」2点です。

 

資本主義における2つの課題

資本主義といいつう、特にその中でおきる格差という点で、個人的に捉えている課題感は、「①価値指標の非最適化」と「②システムの集中化による富の偏り」です。ただしこれは、格差を無条件になくせという話ではなく、古いシステムによる弊害によって、不条理的な格差が生まれていないかという問題提起です。

 

①については、現代社会において生活する際の指標となる円やドルなどの法定通貨建てのあらゆる価値指標が、個別具体的なシーンには最適化されていないのではないかという投げかけです。これは後述する②と相まって格差を助長させていると感じています。さらに、各国の通貨も独立指標ではなく、昔でいうとドルの影響を強く受けるなど優劣関係が潜んでいると考えられます。

 

②については、代表的なのが金融システム、特に銀行ですが、集中化することによって権力の集中とそれに伴い富の集中化が起きています。(とはいえ、銀行は個人および企業のお金を、集結させ牛耳ることで時価総額においてもトップに君臨してきましたが、新興のIT企業に抜かされていくところを見ると、いまはお金よりも情報を牛耳ることによる価値が高まっているのかもしれません。)どちらにせよ、システムの集中化も格差の拡大に一役買っていると考えています。

 

これらの課題への解としてブロックチェーンは、手段として有効なのではないかと考えています。それは前述した「通貨の発行」、「非中央集権化(分散化)」の2点です。これらの点に注目して、既存の資本主義を捉え直し、小さなところからリデザインしようと目論んでいます。

 

まだ外部にリリースできていないことが多いので、ここでは詳細は触れませんが、特定のセグメントに特化した通貨を作ること、そして既存の金融機関が取り組みにくい形での、新たな銀行に着手しています。

前者は、通貨の入手から消費まで、そこに閉じた経済圏を設計することが重要だと考えています。

後者は、ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨が流通する時代における銀行をつくるということ。金融とは、もともとお金の流れに融通を利かせるという意味でもあります。そのため、暗号通貨を利用するにあたって融通を利かせるという観点でのサービスは、まだまだ不足していると感じています。わかりやすい課題解決でいうと、これまで銀行口座の作れなかったnon-banked Peopleと呼ばれる人たちを救うという可能性もあると思います。

 

 

20代も半ばに差し掛かっていますが、20代はこの2つのテーマに捧げると決めているので、これらの内容に関心を持たれる方は、共に新たな可能性を切り拓いていきたいです。

これらに関わる数多くのプロジェクトを抱えていますので人手は常に足りていません。起業は思想ありきと勝手に思っていますが、想いある仲間たちと取り組んでいますので、エンジニア・ビジネスサイド問わず我こそはという方は、ぜひ以下までご連絡ください。

muuto.morikawa(@)gmail.com

 

長文にお付き合いいただきましてありがとうございます。プロジェクトの進捗に合わせて、随時、目指すビジョンや方法論についても書き留めていきます。ではでは。